月経カップってどんなもの?使い方とメリット・デメリットを徹底解説!

この記事はこんな人におすすめ!
  • 月経カップを買おうと思っている
  • 月経カップの仕組みが知りたい
  • 月経カップのメリットとデメリットが知りたい
月経カップを持っている女性の手

第3の生理用品とウワサになっている月経カップ。

私も使ってみようかな?と思っている方がいらっしゃるかと思います。

まだまだ使っている人も少ない中で、分からないことってたくさんありますよね。

今回は、そんな月経カップについてメリット・デメリットを踏まえて解説します。

目次

月経カップとは

月経カップを持つ女性

月経カップは、ナプキン、タンポンに続く第3の生理用品と呼ばれています。

タンポンと同じように、膣内に挿入して使用します。

排出された経血を吸収させるのではなく、カップに溜めて捨てるのが特徴です。

ナプキンやタンポンは使ったらその後使い捨てますが、月経カップはお手入れをしながら数年〜数十年使用できます

月経カップの仕組み

月経カップの構成を見てみましょう。

月経カップの部位の説明

リム

リムは、膣の内側にカップを密着させて、経血が漏れるのを防ぐ働きがあります。

筋肉でできている膣に負けて中で潰れないようにするために、本体よりも分厚く作られています。

メーカーによってはリムの柔らかさに違いがあるため、選ぶ際の参考にしてください。

本体

本体は、経血を溜めておく部分です。

カップ下部にかけて徐々に細くなっており、内面には経血の量がわかるようにメモリが記載されているものもあります。

カップのサイズによって溜められる経血の量が異なります。一般的な量はおよそ15ml〜30ml程度です。

リブ

リブは、カップ下部に入っている筋のような部分です。

役割は大きく分けて2つあり、一つ目は滑り止め、二つ目は膣内でカップを開きやすくする働きがあります。

リムと同じく膣圧でカップが潰れてしまわないよう、カップ下部を補強しています。

ステム

ステムは、カップを取り出すときにつまみやすくしている部分です。

体外へ取り出すまで引っ張る部分ではなく、あくまで取り出しやすくするための補助部分と位置付けられています。

メーカーによっては、ボール形やリング形といった形が選べたり、ステムの長さが選べたりします。

空気穴

リムと本体の移行部分に通常3〜4つ空いている1mmほどの小さな穴です。

空気穴は、カップが膣内で開くときに吸引力を発生させ、膣の内側に密着させる働きがあります。

取り出す際には、カップ下部を少しつまんで密着を解除させます。このときにも中の空気が空気穴を通じてうまく排出され、カップを取り出しやすくしています。

この空気穴には表面張力が働くので、空気穴から漏れ出ることは稀です。

しかし、経血が付着する部分ですので、お手入れの際には空気穴もしっかり洗浄する必要があります。

メリットとデメリット

メリット

  • 最大8〜12時間の使用が可能
  • 数ヶ月〜数年繰り返し使える
  • 自分の経血量をチェックできる
  • ゴミが出ない
  • モレ、ニオイが少ない
  • 生理用品の購入費用を抑えられる
  • 生理用品を持ち運ばなくて良い

こちらの記事にもまとめています。

デメリット

  • TSSトキシックショック症候群)のリスクがある
  • 慣れるまでに時間がかかる
  • 挿入時に違和感がある
  • 経血で手が汚れる
  • 煮沸消毒が必要

TSS(トキシックショック症候群)とは?

TSSとは、黄色ブドウ球菌が体内で毒素を産生することによって引き起こされる、敗血症の一種です。タンポンや月経カップ、その他女性用避妊具などを長時間体内に留置すると引き起こされやすくなります。急激に増殖した菌が毒素を排出することによって、高熱・血圧低下・嘔吐・下痢などの症状が現れます。
発生頻度は高くありませんが、劇症化すると恐ろしい疾患です。使用時間を守り、手指を清潔にすることを心がけていれば発症することは稀ですので、常に清潔を心がけましょう。

デメリットについてもまとめています!

月経カップの使い方

説明書を開く男性

挿入

STEP
手指を清潔にする

石鹸やアルコール消毒を用いて手指を清潔にします。

STEP
カップをたたんで挿入しやすくする

そのままの状態では挿入できないため、カップを折りたたみます。

さまざまな折り方がありますが、最も自分が取り扱いしやすい方法を見つけてください。

STEP
膣内に挿入する

挿入のコツは、まず深呼吸でリラックス。次に、尾骨に向かって押し込むイメージで挿入します。少し大袈裟ですが、床と平行に挿入するイメージでちょうど良いと思います。

このとき、ステムが完全に膣内に隠れるくらいまで挿入します。挿入するときにできるだけステムに近い部分を持っておくと、奥まで挿入することができます。

STEP
カップの底を指でなぞって完全に開いているか確認する

カップが膣内できちんと開いていれば、指で底をなぞったときに均一な感覚が得られます。

逆に開いていなければ、どこか折れ込んでいたりくぼみができていたりします。そのときは、ステムを少し引っ張ってみたり、回してみてください。空気穴から空気が入って開く場合があります。

それでも入らなければ、もう一度やり直す必要があります。

取り出し

STEP
手指を清潔にする

石鹸やアルコール消毒を用いて手指を清潔にします。

STEP
膣外に取り出す

ステムの少し上を指でつまんでカップの密着を解除します。

そのままカップ下部、リブの部分を持ってゆっくりと引き出し、体外へ取り出します。

シリコンは柔らかいので、傷つけるようなことはありません。

STEP
経血を捨てる

カップ内に溜まった経血を便器に捨てます。

STEP
カップを清掃する

カップの清掃は個人によってさまざまです。

最低限綺麗になればよいという方は、トイレットペーパーなどで軽く拭き取ります。それだけだと気になるという方は、例えばウェットティッシュや洗浄用の水を持ち歩く方法もあります。

軽く拭いたり、水ですすいだりすることで清潔な状態にします。

STEP
再挿入

再び膣内に挿入します。

月経カップを使う前後にすること

生理開始前や終了後は煮沸消毒が必要です。

沸騰したお湯で5〜10分間煮沸消毒を行います。その後、しっかり乾燥させて使用開始、もしくは風通しのよいケースに入れて保存し、次の生理に備えます。

煮沸消毒には電子レンジを使う方法もあります。
耐熱容器に水と月経カップを入れ、600Wで5分間
終わったら、同じく乾燥させて完了。
販売メーカーによっては煮沸消毒用の容器も合わせて購入できる場合がありますので、購入時にチェックしましょう。

生理中に定期的に行うこと

生理中は、基本的に1つの月経カップを使い回すことができます。

1日1回〜数回、取り出したときに中性洗剤で洗浄しましょう。

おすすめは入浴時。ボディーソープやハンドソープを使用して、カップをよく洗ってください。

よくすすいだ後に、再挿入して引き続き利用できます。

最も大切なのはTSSのリスクを低くすること。体外に取り出すタイミングで必ず洗浄を行いましょう。

まとめ

ナプキン・タンポン・月経カップ、それぞれにメリットとデメリットがあります。そして、私たち女性ひとりひとりにも、それぞれの生理のかたちがあります。

合う、合わないは人それぞれ。最も自分に合う生理用品を見つけてくださいね。

月経カップのレビューも参考にしてみてください!

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